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2022.11.26 スポーツには欠かせない!マウスガード!

スポーツにはケガがつきもの!

天気がいい日は外でスポーツ!雨の日はジムで体づくり!
野球にしようか、ラグビーにしようか、アメフトもいいなあ…
体を動かすのは気持ちが良いし、リフレッシュになりますよね!
ただし、スポーツに付きものなのがケガです。
切り傷、擦り傷、たくさんあるけど、忘れてはいけないのが口のケガ!
そんな口のケガを予防するスポーツマウスガードについて解説します。

目次
1.スポーツマウスガードとは
2.マウスガードの目的
3.マウスガードの種類
4.製作・購入方法
5.まとめ

スポーツマウスガードって何?

ボクシングやラグビー、アメフトの選手が試合中にマウスピースをつけているのを見たことがありますか?時には国旗の色や、キャラクターの入ったマウスピースをつけている選手も見かけることがあるかと思います。
そう、あれこそがスポーツマウスピースです。
マウスピースなら夜寝る時につけてるよ!
という方もいらっしゃるかもしれませんが、夜に装着するマウスピースとスポーツの時に装着するマウスピースでは役割が全く違うのです。

スポーツマウスガードの目的は?

スポーツマウスガードの目的・効果とは一体どのようなものでしょうか。
夜間に装着するマウスピースの目的は、夜間の食いしばりや歯ぎしりから歯を守ることが目的です。
一方で、スポーツマウスピースの目的を一言で表すならば、
「スポーツの最中に起こりうるケガ・主に口のケガを防止する。」
ということになります。
「ケガ」と言っても種類は様々です。
・ボクシングの試合でのパンチや、ボールとの衝突などの外力による歯、唇、粘膜などの破折、裂傷(れっしょう)、挫創(ざそう)
・サッカーでのヘディングや、試合中の転倒などにより自分の歯が原因となって起こりうる裂傷、挫創
・ウェイトリフティングなど、強い力出食いしばる際の歯のすり減り、破折
・顎に強い力がかかった際に起こる顎関節の異常、骨折
・歯を通して脳への刺激が加わることによる脳震盪(のうしんとう)
※これに関しては所説あります。
などの予防のためにスポーツマウスガードは有用とされています。
マウスガードを装着することで、装着していない場合と比較して競技中のケガを5分の1まで減少させることが可能との報告もあります。


(三須歯科医院では2020年の花園で優勝した桐蔭学園高等学校ラグビー部のレギュラーメンバー3人のマウスガードを作成しました)


スポーツマウスガードにはどんな種類がある?

では、スポーツマウスガードという名前のついたものであれば、どのスポーツであっても同じもので良いのでしょうか。
答えはNOです。
大まかに、通販やスポーツショップで購入できる市販のマウスガードと歯科医院で型どりをして製作するカスタムメイドマウスガードの二種類があります。
この二種類をそれぞれ詳しく見ていきましょう。

市販のスポーツマウスガード

①自分で製作するタイプ
市販でセットになっている材料をお湯などで温めて自分で製作するマウスガードです。正しい位置での噛み合わせなのかどうかの判断が出来ず、咬合力(こうごうりょく)が不均等となる可能性が高くなります。その結果、十分なケガの予防効果が認められない場合があります。また、形の修正や薄さなどの調整が出来ないため、装着感も悪くなります。

②企業に製作してもらうタイプ
インターネットなどでキットを購入し、それを基に企業などで製作してもらうマウスガードです。自分で全て行うマウスガードと比較すると装着感や適合性などは改善されるようです。しかし、噛み合わせの調整などは行えないため、咬合力の不均衡などによりケガの防止効果が十分に認められない場合があります。
また、型取りなどは医療行為にあたるため、歯科医師が関与せずに製作されたマウスガードは違法性をはらんでいる可能性も否定できません。

カスタムメイドマウスガード

こちらは歯科医院で歯科医師が型取りを行い、その後の調整まで歯科医院で行うタイプのマウスガードです。

①シングルレイヤータイプ
厚さ4mmほどの柔らかい樹脂材料を用いて製作されるタイプのマウスガードです。
一般的なマウスガードで、基本的にはどこの歯科医院でも製作可能です。
使用例:バレーボール、陸上競技など競技一般

②改良型一枚法マウスガード
シングルレイヤーマウスガードをベースとして、前歯などの破折しやすい部分や歯並びなどの影響で外力を受けやすい部分には局所的に厚みを増したタイプのマウスガードです。
使用例:サッカーなど、選手同士の接触があるスポーツ

③マルチレイヤータイプ
マウスガードを何層にも重ねて、全体的に厚みを増したタイプのマウスガードです。材料同士の色を変えたり、材料の間にデザインを挿入することも出来ます。
使用例:アメフトやラグビーなど、選手同士の激しい接触のあるスポーツ

④ハードアンドスペースタイプマウスガード
スポーツマウスガードは基本的に柔らかい樹脂材料を用いて製作されますが、
これは特に外傷が発生しやすい部分に硬い材料をはさんで製作されるタイプのマウスガードです。更に外力からの衝撃を抑えるため、歯とマウスガードの間に緩衝用のスペースが設けられています。
使用例:格闘技やスノーボード、BMXなど

⑤上下一体型マウスガード
マウスガードは上の歯列のみにつける場合が殆どですが、このマウスガードはハードアンドスペースタイプマウスガードが上下一体となったマウスガードです。
当然、上下一体となっている場合には呼吸が苦しくなるため、呼吸用の穴を開けて製作されます。
使用例:ボクシング、キックボクシング、ムエタイなど、直接的に顔面に外力を受けやすいスポーツ

以上がスポーツマウスガードの種類となります。
どのようなスポーツを行うかにより、マウスピースの設計や形状が変わりますので、かならず歯科医師に伝えるようにしましょう。

どうしたら作ってもらえる?

まずは、かかりつけの歯科医院で、歯科医師と相談してみましょう。
スポーツの種類や、マウスガードのデザインを相談することはもちろんですが、歯並びや噛み合わせによってどのようなマウスピースの形状にする必要があるかが変わります。また、マウスガードの種類によって価格もかわります。特に、スポーツマウスガードの場合には保険診療ではありませんので、費用についてもしっかり相談することをおすすめします。
なお、スポーツによってマウスガードの装着の義務の違い、デザインなどの指定があるので、インターネットや各スポーツの協会で必ず製作前に確認しましょう。

まとめ

・マウスガードの目的はスポーツ中のケガの防止
・競技やスポーツにより、マウスガードの装着の有無の義務やデザインが指定されている場合もある。
・市販のマウスガードよりも歯科医院で製作するカスタムメイドのマウスガードを装着するほうがケガの防止効果は高い。
・スポーツマウスガードは保険診療ではないため、価格にばらつきがある。

スポーツマウスガードを装着して、安全に!スポーツを楽しみたいですね!