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2022.11.26 【歯を抜いたあとの治療方法は?】

歯を抜いたあとの治療法は?

ご自身の歯は、出来るだけ残していくことが大切です。
たとえ根っこだけになったとしても、ご自身の歯があるのとないのとでは大違いです!
でも・・・どうしても歯を抜かなければいけなくなった時。
そんな時、抜歯したあとはどのような治療方法があるのでしょうか。
ここでは、歯を抜いたあとの治療(補綴処置)の種類を、利点・欠点と共にみていきましょう。

今回の記事はこんな方におすすめです!
・ 抜歯の予定がある方
・ 何度も腫れたり、痛みを繰り返す歯がある方
・ グラグラの歯がある方

目次

1. 部分床義歯
2. ブリッジ
3. インプラント
4. 絶対に選択してはいけないのは・・・
5. まとめ

1. 部分床義歯(部分入れ歯)

歯がなくなった部分の両隣の歯に、金属や樹脂製のバネを引っかけて、歯肉付きの人工の歯を入れる方法です。

利点

・自分で取り外しが出来る
・両隣の歯を削らずに済む
・一番後ろの歯を失った時や、複数本の歯を失った際にも用いることが出来る
・破損した場合、修理が可能

欠点

・違和感・異物感が大きい
・食べ物が義歯と歯肉の間に入り込みやすい
・管理が面倒
・噛む力が、自分の歯の時と比べて弱くなる
・保険適応の場合は、金属の金具が目立ちやすい

特徴

両隣の歯を削らずに済むのが最大の利点です。
「取り外しが出来る」ということは、「取り外しをしなくてはいけない」ということでもあるので、その点に抵抗を覚える方も多いですね。
また、バネの部分や歯肉の部分も含めると、ある程度の大きさにはなってくるので、異物感や違和感が気になる場合も多くなります。
金属のバネが気になる場合や、異物感が気になる場合は、自由診療の義歯を選択することによって、目立ちにくく、フィット感も向上させることが出来ます。

2. ブリッジ

歯がなくなった部分の両隣の歯を削り、土台にして、土台から土台までに橋をかけるように連結した人工の歯を入れる方法です。

利点

・固定式なので、取り外しの煩雑さがない
・違和感が少ない
・治療期間が短い

欠点

・土台となる歯を大きく削る必要がある
・両隣の歯に大きな負担がかかる
・清掃が困難

特徴

固定式なので、自分の歯のように使用することができます。
自分の歯の根っこで支えて噛むことになるので、咬み心地が義歯と比べると格段に良くなります。
しかし、両隣の歯を大きく削る必要があるので、天然歯(治療していない歯)の場合は、少し勿体ない気もしますね。
もともと被せ物が入っている歯の場合は、被せ物を作り直すようにして治療を進めることができます。
失った歯の分の働きを、土台の歯に負担してもらうことになるので、土台となる歯の状態が良好でない、失った歯の本数が多い、などといった場合は適応外になる場合があります。
また、一番奥の歯を失った場合も適応外となります。

3. インプラント(人工歯根)

歯がなくなった部分の顎骨の中に、歯の根の代わりに人工のネジ(インプラント)を埋め込みます。
それを土台として、人工の歯を入れていく方法です。

利点

・周囲の自分の歯に負担をかけることが全くない
・自分の歯のように噛むことができる
・一番奥の歯を失った際にも適応できる

欠点

・治療期間がかかる
・外科処置を必要とする
・保険が適応されない
・メンテナンスが大変
・顎骨及び歯周組織の状態によっては、適応できないこともある。

特徴

まわりの歯を削ることもなく、負担を強いることもなく使用できるのが最大の利点ですね。
パッと見ただけでは、ご自身の歯と全く区別がつかない仕上がりになります。
土台となる顎の骨の状態が重要で、歯を抜いたあとで顎骨の状態が改善するまで半年程度待たなければいけない場合があります。
その後、インプラントを顎骨に埋め込んだあとも、周囲の骨とインプラントがしっかりとくっつくまで数カ月待つ必要があります。
また、歯周病によって、せっかく埋め込んだインプラントが抜け落ちてしまう危険性があるので、歯周病の処置も必須となります。
保険が適応されないので、治療費が高額になってしまうという欠点があります。

4. 絶対に選択してはいけないのは・・・

これだけは選択してはいけない!というのは・・・「そのままにしておく」ということです。
「1本くらい歯がなくなっても噛めるから、このままでもいいや」
いいえ!
歯を失ったあとで放置してしまうと、両隣の歯が空いたスペースに倒れ込んできてしまったり、噛み合うはずの反対側の歯が出っ張ってきてしまい、周囲の歯とぶつかるようになってしまったりと、様々な弊害がでてきてしまいます。
一番奥の歯だけは、状況によっては失ったまま経過観察とする場合もありますが、基本的には治療を行っていかないと、周囲の歯まで失うことになってしまいかねません!
そのまま放置せずに、必ず治療をしていきましょう。

5. まとめ

歯を失った際の治療方法としては3種類。
部分床義歯は、周囲の歯を削ることなく作成できますが、違和感を生じやすい。
ブリッジは、違和感なく使用できますが、両隣の歯への負担が大きい
インプラントは、周囲の歯への負担や違和感をなくすことができますが、治療期間が長く費用がかかる。

お口の中の状態は人それぞれです。
患者様の歯、および歯周組織の状態や咬み合わせによって、おすすめの治療法を提案させていただきますので、まずはご相談ください。
お待ちしております。