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2023.4.29 炭酸ジュースはむし歯予防の大敵!!!

皆さんは普段、どんな飲み物を飲みますか?

お水やお茶、コーヒーやジュースなど様々ですが、特に暑い時期になると炭酸飲料を好んで飲む方も多いと思います。

暑い夏にシュワシュワとしたのど越しは、すっきりしますよね。

甘いお菓子や飲み物はむし歯の原因になるということは、皆さん知っていらっしゃると思います。

しかし、甘い炭酸飲料はよりむし歯になる危険度が高いのです。

今回は、むし歯はどのようにしてできるのか。炭酸飲料のむし歯リスクはなぜ高いのかについてお伝えします。

目次

◯むし歯はどのようにできるのか

 ◆細菌が糖を原料にして酸を出す

 ◆口の中のpHが一定を下回るとエナメル質が溶ける

 ◆再石灰化のスピードより、溶けるスピードが上回るとむし歯になる

◯炭酸飲料はなぜむし歯リスクが高いのか

 ◆炭酸水はそもそも水よりpHが低い

 ◆炭酸飲料は糖分がたくさん入っている

◯炭酸飲料のむし歯になりにくい飲み方

 ◆だらだら飲まない

 ◆寝る前には飲まない

 ◆できるだけ、無糖・プレーンの炭酸水を

◯まとめ

◯むし歯はどのようにできるのか

◆細菌が糖を原料にして酸を出す

皆さんのお口の中にはたくさんの細菌がいます(常在菌)。

その中には糖を原料にして酸を出す細菌がいます。

糖の中でも特に砂糖(ショ糖)を食べたときには、お口の中の細菌がねばねばした物質を作り歯にくっつくことで細菌の塊であるプラークを作ります。

歯にくっついたプラークの中の細菌が、糖を食べたり飲んだりしたときに酸を出すのです。

◆口の中のpHが一定を下回るとエナメル質が溶ける

歯の表面はエナメル質という固い組織で覆われています。

エナメル質は口の中のpHが5.5より酸性になると、表面が溶けていきます。

プラークの中の細菌が糖を原料として出した酸によって、エナメル質は溶かされます。

甘いお菓子やジュースだけでなく普段の食事にも糖は含まれるため、食事のたびに少しずつエナメル質は溶かされているのです。

◆再石灰化のスピードより、溶けるスピードが上回るとむし歯になる

食事のたびに歯が溶かされるにも関わらず、食事をしてもすぐにむし歯にならない理由は唾液の働きによります。

唾液には溶けたエナメル質を修復する再石灰化作用があり、そのおかげで食事をしてもエナメル質の表面が溶けても修復されるのです。

しかしお口の中が酸性の時間が長かったり、糖を摂取する頻度が多かったりすると再石灰化のスピードが間に合わず、歯が溶けていきます。

その結果むし歯になってしまうのです。

◯炭酸飲料はなぜむし歯リスクが高いのか

◆炭酸水はそもそも水よりpHが低い

普通の水は中性でpH7.0程度です。

しかし、炭酸飲料は無糖でフレーバーのない炭酸水でもpH4.5前後で酸性です。

このため、プレーンの炭酸水でも飲む頻度が多いと歯は溶けていきます。

レモンなど柑橘系のフレーバー付の炭酸水は、よりpHが低くなります。

炭酸飲料は糖分がたくさん入っている

炭酸水はpHが低く一時的にお口の中が酸性になっても、唾液の作用で中和されるためプレーンの炭酸水のむし歯リスクはそれほど高くありません。

一方で、炭酸ジュースには糖分がたくさん入っています。

コーラのpHは2.2~2.4と言われています。

炭酸ジュースは酸性のため歯が溶かされるのに加えて、糖を原料として細菌が酸を作るためむし歯リスクは非常に高くなるのです。

◯炭酸飲料のむし歯になりにくい飲み方

むし歯予防を考えると、炭酸飲料は飲まずに水やお茶を飲むのが一番です。

しかし、炭酸飲料を飲みたいときもありますよね。

では炭酸飲料を飲んでもむし歯になりにくくするには、どのようにしたらよいでしょうか。

◆だらだら飲まない

甘いもののだらだら食べや、だらだら飲みはむし歯予防の天敵です!

お口の中に糖がある時間が長いことによって、唾液による中和作用や再石灰化作用が働かず、歯がどんどん溶けていきむし歯になります。

飲むときはだらだら飲まずに、時間を決めて飲みましょう。

◆寝る前には飲まない

寝ている間は唾液の分泌が少ないため、唾液による再石灰化作用などが働きにくくなります。

寝る前には甘い食べ物や飲み物の摂取は控えて、飲み物はお水かお茶にしましょう!

◆できるだけ、無糖・プレーンの炭酸水を

炭酸飲料を飲みたい!というときは、できれば甘い炭酸ジュースではなく、無糖・フレーバーのない炭酸水を選びたいですね。

炭酸ジュースを飲むときは、上述のように飲む時間やタイミングに気を付けましょう。

◯まとめ

甘い飲み物はむし歯の原因になる、ということは皆さん何となく知っていらっしゃると思います。

中でも甘い炭酸飲料は、そのもののpHが低いため他の甘い飲み物よりさらにむし歯のリスクが高くなります。

もちろん、歯のことを考えたら飲まないのが一番です。

特にお子さんの場合は、歯だけでなく味覚形成や将来の生活習慣病を予防するためにも、甘い飲み物の常飲は控えたいところ。

特別な時のお楽しみとして飲む場合は、できるだけむし歯になりにくい飲み方を意識したいですね。