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2023.5.8 キシリトールガムでむし歯予防!

皆さん、キシリトールガムがむし歯予防に効果的!と聞いたことはありますか?

歯みがき粉のCMなどで流れることが多いため、見たことがある方も多いと思います。

でも甘いお菓子はむし歯になるのに、なぜキシリトールガムは歯にいいと言われるのか疑問に思ったことはありませんか?

今回はキシリトールとは何なのか、なぜキシリトールガムは歯にいいと言われるのか、キシリトールガムの選び方についてお伝えします!

目次

◯キシリトールとは

◯キシリトールガムがなぜ歯にいいのか

 ◆キシリトールはむし歯の原因にならない

 ◆キシリトールはむし歯の発生・進行を防ぐ

 ◆唾液の分泌を促す

◯キシリトールガムの選び方

 ◆キシリトールが高配合のものを

 ◆砂糖など、むし歯になる糖類の入っていないもの

◯キシリトールガムの噛み方

◯キシリトールガムを食べるときの注意点

◯まとめ

◯キシリトールとは

キシリトールとは、ソルビトールやマルチトールといった糖アルコールという種類の甘味炭水化物の仲間で、多くの果物や野菜に含まれています。

ガムなどのお菓子に使われるキシリトールは白樺や樫などの木を原料に作られます。

キシリトールは砂糖と同じ甘味度を持っており、すっきりとした甘さが特徴です。

カロリーは砂糖の約75%で、ガム以外にもタブレットやグミ、チョコレートなど様々なキシリトール入りのお菓子があります。

◯キシリトールガムはなぜ歯にいいのか

◆キシリトールはむし歯の原因にならない

むし歯はお口の中の細菌が、糖を原料として酸を出すことでできます。

砂糖などの甘い食べ物だけでなく、普段の食事にも糖は含まれているため、食事のたびに歯の表面は少しずつ溶かされます。

唾液の再石灰化作用より、歯が溶かされるスピードが早くなるとむし歯になります。

しかし、お口の中の細菌はキシリトールを原料に酸を作ることができません。

このためキシリトールをいくら食べても、それが原因でむし歯になることはないのです。

さらにキシリトールは唾液の分泌を促し、プラークの中の酸を中和することでむし歯の進行も抑制してくれます。

◆キシリトールはむし歯の発生・進行を防ぐ

キシリトールの他にも、細菌が酸を出す材料にならない糖はあります。

しかしキシリトールだけがむし歯予防に効果的といわれる理由は、キシリトールはむし歯の原因にならないだけでなく、むし歯の発生や進行を抑える働きも持っているからです。

むし歯の原因菌として代表的なものにミュータンス菌がいます。

キシリトールはこのミュータンス菌の働きを阻害する作用を持っています。

さらに、むし歯の原因となるプラークが歯につきにくく剥がれ落ちやすくする作用もあるのです。

また、キシリトールは歯の再石灰化を促して歯を強くしてくれる作用もあるのです。

◆唾液の分泌を促す

唾液の分泌はよく噛むことで促されます。

他の食べ物をずっと噛んでおくことは大変ですが、ガムは数十分間でも噛んでいられますよね。

唾液には、酸性に傾いたお口の中を中和する働きや、表面が溶かされたエナメル質の再石灰化を促進する作用があります。

ガムをよく噛み、唾液の分泌を促すことはむし歯予防につながるのです。

キシリトールガムの選び方

スーパーやコンビニには、キシリトール配合と書かれたガムがたくさん売っていますよね。

しかし、売っているすべてのキシリトールガムにむし歯予防効果があるわけではありません。むし歯予防のためには、ガムの選び方も大切です。

◆キシリトールが高配合のものを

キシリトールガムと書かれていても、キシリトールが微量しか配合されていないものもあります。

キシリトールガムを選ぶときは、糖質中に含まれるキシリトールガムの割合が50%を超えていて、できるだけ高配合のものを選びましょう。

歯科専売品のキシリトールガムには、キシリトール100%のものもあります。そのようなものを選んでいただくと、よりむし歯予防に効果的です。

◆砂糖など、むし歯になる糖類の入っていないもの

キシリトールが配合されていても、砂糖や水飴などの糖類が甘味料として配合されているとむし歯の原因となってしまいます。

パッケージの成分表示で、糖質0gのシュガーレスのガムを選ぶようにしましょう。

キシリトールガムの噛み方

むし歯予防のため、1日に推奨されているキシリトールの摂取量は5~10gとされています。

歯科専売のキシリトールガムだと、1回2粒、1日3回程度が目安です。

また、しっかり噛むことも大切です。

1回10分以上、味がなくなってもしっかり噛むことで唾液の分泌も促されます。

ガムを噛むタイミングは、食後や就寝前がおすすめです。

キシリトールガムを食べるときの注意点

キシリトールは小腸で分解されますが、腸で吸収されにくく消化のため腸に水分を集める作用があります。

このため摂取量が多すぎると、下痢をしてしまったりお腹が緩くなる場合があります。

また、体質によっては少量の摂取でも便が緩くなることもあります。

そのような場合は、摂取量に注意しましょう。

まとめ

キシリトールガムはむし歯の原因にならず、むし歯予防に効果的なお菓子です。

しかし、キシリトールガムを噛んでいればむし歯にならないわけではありません。

むし歯予防には日頃の食習慣や、フッ化物の使用の有無など様々なことが関わります。

キシリトールガムのむし歯予防効果は、あくまで補助的なものです。

キシリトール高配合のシュガーレスガムを1日3回しっかり噛んで、むし歯になりにくい口腔内環境を作るとともに、日頃から、むし歯になりにくい生活を目指しましょう!