昔のアニメや漫画で、おじいちゃんおばあちゃんが口を大きく開けると入れ歯が外れる!といったシーンを見たことはありませんか?
入れ歯を使っている方には
“入れ歯はガタガタ動いて、食事がしにくい”、
“口を開けるとすぐ外れる“、
”歯ぐきに痛みが出る“などの不満を持っている方は少なくありません。
入れ歯安定剤を欠かさず使っている方も多いですね。
でもこれらの入れ歯の不満は仕方のないことなのでしょうか?
今回は動かない、痛くならない入れ歯を作るコツについてご紹介します!
目次
◯入れ歯の種類
◆総入れ歯
◆部分入れ歯
◯入れ歯はどのように作るか
◯動かない、外れない入れ歯を作るために大切なこと
◆必要な大きさを確保する
◆必要な部位に入れ歯のバネを付ける
◆完成した後はこまめに調整に通う
◆自費の入れ歯のほうがお口に合ったものを作れる
◯合わない入れ歯を使っているとどうなるか
◯まとめ
◯入れ歯の種類
入れ歯には、大きく分けて2種類の入れ歯があります。
◆総入れ歯
総入れ歯は、ご自身の歯が1本も残っていない時に作る入れ歯です。入れ歯というと総入れ歯を思い浮かべる方が多いと思います。
ピンクのプラスチックの土台の上に人工の歯が並んでいます。
支えとなる歯がないため、合わない入れ歯はすぐ外れてしまったり痛みが出たりしやすくなります。
◆部分入れ歯
部分入れ歯は、ご自身の歯が一部残っているときに作る入れ歯です。
残っている歯に金属のバネをかけて支えにします。
残っている歯の本数によって、小さい入れ歯から総入れ歯に近い入れ歯まで様々な形や大きさがあります。
◯動かない、外れない入れ歯を作るために大切なこと
◆必要な大きさを確保する
入れ歯を作るときに、違和感があるからできるだけ小さい入れ歯にしてほしい。とおっしゃる患者さんは良くいます。
特に上の入れ歯の場合は、上あごの部分が覆われると話しにくかったり飲み込みにくかったりすることがあるため上あごの部分をくり抜いた形にしてほしい。と言われる方は多いです。
下の入れ歯でも、なるべく短く小さい入れ歯を希望される方もいます。
しかし、安定した入れ歯を作るためにはある程度の大きさが必要です。お口の中は柔らかい部分と骨の裏打ちがある固い部分があります。
食べ物を噛む強い力に耐えるには、固い部分の裏打ちと入れ歯の面積が必要になります。
特に総入れ歯は、支えとなる歯がないため入れ歯の形が非常に重要です。大きくても動かない入れ歯は、始めは違和感が大きくても慣れてくると違和感の少ない入れ歯になります。
◆必要な部位に入れ歯のバネを付ける
部分入れ歯の場合、見た目が気になるから見えるところにバネを付けないでほしいという方もよくいらっしゃいます。
しかし、部分入れ歯の場合は適切な場所にバネを付けることは入れ歯の安定に大切なことです。
奥の見えないところにしかバネを付けないと、入れ歯が動いたり外れたりする原因となります。また入れ歯が動くことは、残っている歯を悪くする原因ともなるのです。
◆完成した後はこまめに調整に通う
入れ歯は完成したら終わりではありません。
舌や粘膜が動くお口の歯ぐきの上に固い入れ歯を乗せて使うので、完成した後は何度も調整を繰り返し患者さんのお口にあった入れ歯に仕上げる必要があります。
できたばかりの入れ歯は痛みが出たり、外れやすくても当然のことです。
また、一度調整が終わった後もお口の中はどんどん変化するためそれに合わせて入れ歯も調整する必要があります。
快適に入れ歯を使うためにも、お口の健康のためにも入れ歯の調整にこまめに通いましょう!
◆自費の入れ歯のほうがお口に合ったものを作れる
入れ歯は使う材料や金属の種類、作り方などでたくさんの種類があります。
しかし、保険診療では材料や入れ歯の形などが細かく決まっておりその範囲内での治療しかできません。
保険診療で作るプラスチックの入れ歯は、歪みやすく残っている歯や歯ぐきに負担となりやすいです。
自費診療の場合、材料や形の制限がなく患者さんのお口に最適なものを選べるため、しっかりとお口に合い長持ちする入れ歯が作ることができます。
自費診療は保険診療と比べて高額になりますが、将来的なお口の健康のためにはとても有意義な投資になります。
◯合わない入れ歯を使っているとどうなるか
入れ歯を痛みがある状態で使っていたり、パカパカ動く状態で入れ歯を使っていると歯ぐきに傷ができたり、顎の骨がどんどんやせていってしまいます。
歯ぐきに慢性的な刺激が加わっていると、将来癌化する可能性もあると言われています。
また合わない入れ歯で歯ぐきがやせると、入れ歯を作ることがますます難しくなります。
歯科医院で調整し、しっかりと合った入れ歯を使うことが大切です。
◯まとめ
パカパカと動く入れ歯を使っていると、歯ぐきがどんどんやせて入れ歯の安定もどんどん悪くなってしまいます。
初めにしっかりと合った入れ歯を使うことが、その後のお口の健康につながります。
自費の入れ歯は保険診療と比べて高額にはなりますが、患者さんのお口に合った材料や設計が選択でき、長持ちする入れ歯を作ることができます。
入れ歯にお悩みの方は、是非歯科医院でご相談ください!