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2024.7.30 スポーツドリンクは砂糖がいっぱい!?

夏が近くなり、暑くなると気になるのが熱中症!
毎年夏になると熱中症で運ばれた、というニュースを耳にしますよね。
特に高齢の方やお子さんがいる方は暑い中外で何時間も遊んだり、スポーツをして汗をかいたときだけでなく室内にいるときも熱中症に注意が必要です。
熱中症予防には暑い環境に長時間いないことと、こまめな水分補給が大切。水よりも脱水予防に良いと言われるスポーツドリンクをよく飲む、という方も多いと思います。
特に運動系の部活動などの時はスポーツドリンクを飲むことを推奨されていたりもします。
しかし、スポーツドリンクを頻繁に飲むことは要注意!実はスポーツドリンクはむし歯のリスクが高い飲み物の一つなのです。
今回はスポーツドリンクとはどのような飲み物か、飲む際の注意点などについてお伝えします。

目次

・スポーツドリンクってどんな飲み物?
・スポーツドリンクの砂糖の量
・スポーツドリンクはむし歯になりやすい?
 ‐スポーツドリンクは酸性
 ‐砂糖を原料にむし歯菌が酸を作る
・スポーツドリンクを飲むときの注意点
 ‐だらだら飲まない
 ‐飲んだ後は水で口をすすぐ
 ‐水代わりに常飲はやめよう!
 ‐脱水予防には経口補水液が効果的
・まとめ

スポーツドリンクってどんな飲み物?

スポーツドリンクはイオン飲料とも呼ばれ、水分の他にナトリウムやカリウムなどの電解質と糖質が含まれた清涼飲料です。
汗をかくと、水分だけでなく電解質も一緒に失われます。スポーツドリンクは汗で失われた水と電解質を補うことができ、含まれる糖分はエネルギーを補うだけでなく、塩分と一緒に摂ることで水分の吸収を速めてくれます。

スポーツドリンクの砂糖の量

では、スポーツドリンクにはどのくらいの糖分が含まれているのでしょうか。
スポーツドリンクの500mlのペットボトルには約30gの砂糖が含まれています。これはスティックシュガーおよそ10本分の非常に多い量です。

スポーツドリンクはむし歯になりやすい?

スポーツドリンクはむし歯になりやすい飲み物の一つです。

スポーツドリンクは酸性

歯の表面の固いエナメル質はpH5.5より酸性になると溶け始めます。
つまり、pH5.5より酸性の飲み物を飲むとそれだけで歯が溶かされるのです。水のpHは中性の7ですが、一般的なスポーツドリンクは約pH3.5とされ酸性度が高い飲み物です。このため頻繁に飲むとエナメル質が溶けむし歯のリスクが高くなります。

砂糖を原料にむし歯菌が酸を作る

スポーツドリンクに含まれる砂糖を原料にむし歯菌は酸を作ります。酸が歯を溶かすスピードが唾液の再石灰化のスピードを上回るとむし歯が進行します。飲む頻度が多かったり、だらだら飲みをするとむし歯リスクがより高くなります。

スポーツドリンクを飲むときの注意点

だらだら飲まない

むし歯予防のためには甘い飲み物をだらだら飲まないことが大切です。だらだら飲みをすると、酸で歯が溶けるスピードに唾液の再石灰化が間に合わず虫歯になってしまいます。

飲んだ後は水で口をすすぐ

甘い飲み物を飲んだあと、お口の中が甘いままだとむし歯進行のリスクが高くなります。スポーツドリンクを飲んだ後は、水で口をすすぐことによってむし歯リスクを下げることができます。

水の代わりに常飲はやめよう!

夏になると水代わりにスポーツドリンクを飲む方もいらっしゃいます。しかしスポーツドリングは糖分を多く含んでいるため、水の代わりに飲むのには向きません。
あくまで汗を大量にかいたときなどに限定し、日常的に飲むことは控えましょう。

脱水予防には経口補水液が効果的

スポーツドリンクに似た飲み物に、経口補水液があります。経口補水液もスポーツドリンク同様、水の他に電解質や糖が含まれ体内に水分や電解質が取り込まれやすく脱水予防に効果的です。
経口補水液はスポーツドリンクよりも電解質濃度が高いため、脱水予防にはより効果的とされています。また、糖分もスポーツドリンクより少ないためむし歯リスクも低くなります。脱水予防のために飲むなら、スポーツドリンクよりも経口補水液がおすすめです。

まとめ

夏になると熱中症のニュースを耳にする機会も多く、特に高齢の方やお子さんは注意が必要です。脱水予防のためにこまめに水分を飲むことはとても大切です。水だけでなく、電解質や糖質が含まれたスポーツドリンクは脱水予防に効果的な飲み物です。
しかし、スポーツドリンクには思ったよりたくさんの砂糖が含まれています。そのため、日常的に飲むと砂糖の摂取しすぎでカロリー過多やむし歯のリスクが高くなります。
中学生になり、部活動でスポーツドリンクをよく飲むようになりむし歯がたくさんできた、というお子さんが歯科医院にいらっしゃることもあります。
日常的な暑さ対策には水やお茶をこまめに飲むことで十分対応できますし、汗を多くかく場合はスポーツドリンクよりもより熱中症予防に効果的な経口補水液がおすすめです。
甘い飲み物を日常的に飲むことはお勧めしません。スポーツドリンクを飲むときは飲む頻度やタイミングを意識して、むし歯にならないように気を付けましょう!