皆さんは入れ歯にどんなイメージをお持ちですか?
“おじいちゃん、おばあちゃんが入れるもの”
“パカパカして食事がしにくい”
“見た目が気になる”
等、ネガティブなイメージをお持ちの方も少なくないと思います。
何らかの原因で歯を失ったときに治療の選択肢の一つとなるのが入れ歯です。
今回は、入れ歯はどのようなものなのか。そしてどのように使うとよいのかについてお話します!
目次
◯歯を失ったときの治療法
◆ブリッジ
◆インプラント
◆入れ歯
◯入れ歯はどのように作るか
◯入れ歯を正しく使うために大切なこと
◆入れ歯を少しずつ調整して合わせていく
◆定期健診に行く
◯入れ歯を正しく使わないとどうなるか
◆合わない入れ歯を使っていると
◆正しい管理をしないと
◆入れ歯を使っていないと
◯まとめ
◯歯を失ったときの治療法
むし歯や歯周病、外傷など何らかの原因で歯を失った場合には大きく分けて3つの選択肢があります。
◆ブリッジ
ブリッジは抜けてしまった歯の隣の歯を削って、橋渡しのような被せ物を作る治療です。
違和感が少ないことや、治療回数が少ないこと、見た目が気になりにくいなどのメリットがあります。
しかし隣の歯がなかったり、失った歯の本数が多い場合などは適応外となります。
◆インプラント
インプラントは歯を失った部分の骨に土台となる杭を打って、歯を立てる治療法です。
違和感が少なく、隣の歯を削る必要がないこと、見た目が気にならないなどのメリットがあります。
しかし、保険適応外で高額になることや、手術が必要になること。治療期間が長くなるなどのデメリットもあります。
◆入れ歯
入れ歯はプラスチックの土台の上に、人工の歯を並べたものを歯ぐきの上にのせて使います。残っている歯がある場合には、その歯に金属のばねをかけます。
入れ歯は上記2つの治療法が何らかの理由で選択できない時に選ばれることが多いです。
見た目が気になる、食事のたびに外して洗うのが面倒、パカパカして食事がしにくいなどのイメージから積極的に選ぶ方は少ない印象です。
しかし、ブリッジのように隣の歯を削る必要がない、インプラントのような手術が必要ないなどのメリットがあります。
◯入れ歯はどのように作るか
入れ歯を作るためには、まずお口の型を取ります。
そのあと噛み合わせを確かめて、試し入れをして完成となります。
入れ歯の完成まで、最低でも4回程度の来院が必要です。
入れ歯が完成しても、そこで終わりではありません。
痛みなく、快適に使うためには細かい調整を繰り返す必要があります。
◯入れ歯を正しく使うために大切なこと
◆入れ歯を少しずつ調整して合わせていく
入れ歯は、柔らかい歯ぐきの上に固い人工物を乗せて使います。
そのため、始めは噛んだら痛みを感じることがよくあります。
痛い部分や噛み合わせを少しずつ調整して、ご自身のお口に合わせた入れ歯に育てていくことが大切なのです。
◆定期健診に行く
入れ歯は一度完成したら、それで終わりではありません。
皆さんの歯や歯ぐきの状態は加齢とともにどんどん変化していきます。
そのため、入れ歯もそれに合わせて定期的に調整や必要に応じて新製する必要があるのです。
大きなトラブルが起きる前に、歯科医院での定期健診でチェックし必要な処置を行っていくことが大切です。
◯入れ歯を正しく使わないとどうなるか
◆合わない入れ歯を使っていると
入れ歯を痛みがある状態で使っていたり、パカパカ動く状態で入れ歯を使っていると歯ぐきに傷ができたり、顎の骨がどんどんやせていってしまいます。
歯ぐきに慢性的な刺激が加わっていると、将来癌化する可能性もあると言われています。
また合わない入れ歯で歯ぐきがやせると、入れ歯を作ることがますます難しくなります。
歯科医院で調整し、しっかりと合った入れ歯を使うことが大切です。
◆正しい管理をしないと
入れ歯は専用の洗浄剤などを用いて、清潔に保つことが大切です。
不潔な状態で使っていると、カンジダと呼ばれるカビが繁殖することもあります。
お口の中で使うものなので、しっかりと清潔に使いましょう。
◆入れ歯を使っていないと
入れ歯を使うと痛みがあったり、違和感が大きいなどの理由で作った入れ歯を使わない方もいらっしゃいます。
残っている歯が比較的多い方は、入れ歯を使わなくても食事に問題がないことも少なくありません。
しかし、歯が抜けたところをそのままにしておくと、周りの歯が倒れてきてしまったり、上の歯が伸びてきてしまったりして、噛み合わせが変わってきたり他の歯に影響が出てきます。
何らかの理由で使えない場合は、そのままにせずに歯科医院で相談しましょう。
◯まとめ
入れ歯は使い始めは痛みなどが出ることも多く、何度も調整が必要なことも少なくありません。そのため、作ったけど結局使っていないというお話を聞くこともあります。
しかし、歯が抜けたところをそのままにしておくと他の歯や全体的な噛み合わせにも影響していきます。
しっかりと噛んで食事をすることは、お口の健康だけでなく認知症予防や全身の健康にもつながると言われています。
もちろん自分の歯でしっかり噛めることが1番ですが、何らかの原因で歯を失った場合は適切な治療を行うことがその後のお口の健康につながります。
ご不安なことがある場合などは、歯科医院でお気軽にご相談ください!