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2023.8.17 歯周病とブラッシングの関係と正しいブラッシング

はじめに

歯周病とは、口腔内細菌の感染による炎症性疾患です。簡単に説明すると、お口の中の細菌が歯の周りの歯茎に悪さをして炎症を起こします。炎症を起こすと、歯茎が赤く腫れたりして、歯を支える骨が溶かされていきます。それが進行していくと歯がぐらぐらして、歯が抜け落ちたりもする病気のことです。初期は痛みはほとんどありません。そのため、気が付かないうちに進行していき、気が付いた時にはかなり進行しているということがほとんどです。

実は怖い歯周病に関して、今回はご紹介します。

目次

◯歯周病の原因

◯歯周病とブラッシング

 ◆歯周病予防のためのブラッシング

◯清掃補助用品

 ◆フロス

 ◆歯間ブラシ

◯まとめ

◯歯周病の原因

実は、歯周病の方だけでなく、健康な方のお口の中にも口腔内細菌と呼ばれるたくさんの細菌が住んでいます。多くの細菌は常在菌と呼ばれ、お口の中にいるのが当たり前の菌であり、普段は悪さをしません。

しかし、適切な歯磨きが行われないと、食べかすが残り、特に砂糖を好む細菌が増加します。これが歯の表面にねばねばした歯垢というものが歯の表面に付着します。この歯垢が細菌たちにとって生きていきやすい環境をつくっていきます。歯垢はうがいや簡易的なブラッシングなどでは取れず、しっかりとブラッシングすることが必要になります。

しっかりとブラッシングができず、残ってしまうと固くなっていき、これがいわゆる歯石と呼ばれるものになります。歯石は歯の表面にこびりついて、強くくっつきます。ここまでくると、歯磨き等によるブラッシングでは取り除くことができず、歯医者さんでスケーリングという専用の機器を用いたクリーニングが必要になります。この歯石は細菌にとって歯垢よりもっと生きていきやすい環境になります。そのため、歯石に細菌が集まり歯周病を進行させる毒素を排出するのです。 

◯歯周病とブラッシング

歯周病はこの歯垢や歯石の細菌によって歯茎が赤く腫れたり出血するなどの炎症をひき起こし、やがては歯を支えている骨を溶かしていく病気です。

先ほど説明したように、しっかりとブラッシングをしないと歯垢や歯石の原因になります。そのため、歯周病の予防にはブラッシングは欠かせません。 

◆歯周病予防のためのブラッシング

歯周病にならないようにするためにもブラッシングは大切です。歯の咬むところ、歯と歯の間、歯と歯肉の境、細かいところまでしっかりとブラッシングが必要になります。よくあるのが、ご自分ではしっかりと磨けていると思っていても、実際には不十分なことはよくあります。

例えばブラッシングでしっかりと磨こうと思って歯ブラシを大きく動かすと毛がしならず、逆に磨けません。毛がしなるよう1度に1〜2歯を磨くイメージで小刻みに動かすことが大切です。

また、ブラッシングは間食も含めて、食べたら磨く、というのが理想です。

しかし、しっかりと歯を磨くとなると3分以上かかります。毎回毎回しっかりと磨くのが難しい時もあると思います。その場合は夜に寝る前のブラッシングだけは特に丁寧にしっかりと磨くようにしましょう。

その理由は寝ている時は唾液の出る量が減るからです。

朝起きたらお口の中がカピカピしていたり、ねばっこいなぁと感じたことはありませんか?それは寝ている時は起きている時に比べて唾液が出ないからです。

唾液にはお口の中の汚れをきれいにする自浄作用という働きがあります。寝ている時は唾液が減るため、お口のなかをきれいにする自浄作用も低下し、細菌が増えやすく悪さをしやすくなっています。

そのため、寝る前の歯ブラシは特に丁寧に行うことが大切です。 

◯清掃補助用品

歯と歯の間が虫歯になって、治療したことがある方もいるのではないでしょうか。

歯と歯の間はとても磨きにくく汚れが残りやすいところになります。そのため、虫歯や歯周病が起きやすいところになります。

ブラッシングだけでは歯と歯の間の汚れは半分くらいしかきれいにできない、といわれています。しかし、フロスや歯間ブラシという清掃補助用品を使うことで汚れをほとんどとることができます。そのため、ブラッシングだけではなく、フロスや歯間ブラシを併用することが大切です。

◆フロス

歯と歯の間の汚れをとるのに適した清掃補助用品です。細い糸を歯と歯の間にいれて汚れをとります。そのため、歯と歯がきつく接していたり重なりあっていてブラッシングしにくいところにもフロスいれることができ、汚れをしっかりと取り除くことができます。

◆歯間ブラシ

歯と歯の間にすき間ができたところの汚れをとるのに適した清掃補助用品です。歯周病が進行している方、すきっ歯の方はフロスよりもこちらがおすすめです。

歯間ブラシは歯と歯の間のすき間にあったサイズ、歯と歯の間に抵抗なく入って頬と舌の方向に動かせるサイズを選ぶことが大切です。

適していないサイズの歯間ブラシは歯と歯の間に入りません。それをムリにいれようと強引に押し入れたりすると歯茎を傷つける可能性があります。初めてでサイズがわからない場合は小さいサイズから試し、1番小さいものでも入らない場合はフロスを使うようにしましょう。

または歯医者さんに行ってみましょう。 

◯まとめ

歯医者さんでは専用の機器を用いたクリーニングで、歯石や歯垢をしっかりとおとすことができます。

またブラッシングが正しくできているかのチェックを行い、ブラッシングのコツなどもお伝えします。清掃補助用品をどう使えばいいのか、どれを使えばいいのかといったアドバイスもします。

歯周病は自覚なく進行していくため、気が付いたときにはかなり進行していることも多いです。

しばらく歯医者さんへ行っていないなという方はもちろん、そうでない方も1度、歯医者さんで相談してみましょう。