歯医者で行われる訪問歯科診療に
ついてお話させて頂きます。
また医科で行われる訪問診療、
更に昨今、特にコロナ禍でよく報道される
往診についても触れさせて頂きます。
是非参考にして下さい。
目次
◯訪問歯科診療とは
◯医科の在宅医療とは
◆往診とは
◆訪問診療とは
◯「訪問歯科」と「医科の在宅医療」の違い
◆歯科と医科
◆訪問理由
◆対象となる方
◆費用
◯「訪問歯科」と「医科の在宅医療」の共通点
◆対象となる方
◆費用
◆密な連携
◆目標
◯まとめ
◯訪問歯科診療とは
訪問歯科とは、
歯科医師や歯科衛生士が
自宅や介護施設などに訪問して、
歯科診療や口腔ケアを行う制度です。
通院が困難な方にとって、
歯科治療や口腔機能の維持管理は、
食べることや話すことはもちろん、
生きる力やQOLの向上にも大きく影響します。
訪問歯科では、
歯医者と同様の治療を行うことが可能で、
虫歯や歯周病の治療、
入れ歯の調整や作製、
嚥下リハビリ、
口腔ケアなどが行われます。
訪問歯科は、
医療保険の適用となりますが、
通院よりも合計の支払いは
高くなる場合があります。
また、要介護認定を受けている方は、
居宅療養管理指導(介護保険適用)が必要です。
訪問歯科を受けるには、
条件として
「歯医者から診療場所までが半径16km圏内」
であることが必要です。
ただし、特殊な事情がある場合は例外となることもあります。
◯医科の在宅医療とは
医科の在宅医療とは、
自宅で医師や看護師などの
医療従事者から
医療サービスを受けることです。
医科の在宅医療には、
往診と訪問診療の2種類があります。
往診と訪問診療は、
どちらも自宅で
医療サービスを受けることが
できる点では同じですが、
「緊急性」と「頻度」に違いがあります。
◆往診とは
往診は、
患者さんのご要望に応じて
不定期に自宅に訪問して
診療するもので、
急性期や悪化期の対応
などに用いられます。
往診は、
医師だけでなく
看護師や理学療法士など
も行うことができます。
往診は、
医療保険の適用となりますが、
通常の外来よりも
高い点数が算定されます。
◆訪問診療とは
訪問診療は、
居宅で療養している患者さんで
あって通院が困難な方に対して、
その同意を得て計画的な医学管理の下に
定期的に自宅に訪問して診療するものです。
訪問診療では、
患者さんの健康状態や生活環境を把握し、
必要に応じて他の医師や看護師などと
連携しながら治療計画を立てて実施します。
訪問診療では、
往診と同様にレントゲン撮影や
採血検査なども行うことができます。
また、在宅酸素や人工呼吸器などの
管理も行います。
訪問診療は、
医療保険の適用となりますが、
往診よりも高い点数が算定されます。
◯「訪問歯科」と「医科の在宅医療」の違い
◆歯科と医科
訪問歯科は、
歯科医師や歯科衛生士が
自宅や施設などに訪問して行う
歯科診療や口腔ケアのことです。
医科の在宅医療は、
医師や看護師などが
自宅や施設などに
訪問して行う
医療サービスのことです。
◆訪問理由
訪問歯科は、
自宅や施設などに訪問して行う
計画的かつ継続的に行われる
歯科の医療サービスです。
医科の在宅医療は、
急性期や悪化期の対応を行う
医科の医療サービス、
もしくは計画的かつ継続的に行われる
医科の医療サービスです。
◆対象となる方
訪問歯科は、
通院が困難な患者さんに限られます。
医科の在宅医療は、
自宅や施設などで療養している
患者さんに対して行われます。
◆費用
訪問歯科
訪問歯科は、
保険の適用がありますが、
訪問診療費や交通費などが
加算されるため、
通院よりも費用が
高くなる場合があります。
訪問歯科の料金は、
以下のように構成されます。
「訪問歯科診療費」
→歯科医師や歯科衛生士が自宅や施設などに訪問して行う診療の基本料金です。
「治療費」
→検査や治療を行った際に発生する料金です。
(例)
虫歯治療は一本あたり
600円から4000円(虫歯の進行具合による)、
入れ歯の作製は片顎あたり4000円から6000円
(型どりから完成までの合計金額)です。
「居宅療養管理指導費」
→歯科医師や歯科衛生士が訪問し、
ケアマネージャーがケアプランを
作成するために必要な情報を提供し、
患者さんやご家族に介護する上での留意点や指導、
助言を行った際にかかる料金です。
要支援・要介護認定を受けている方は、
介護保険が適用されます。
以上の費用は、
医療保険や介護保険の適用がありますが、
治療内容や保険の種類や自己負担割合など
によって変わりますが、
ざっくり言うと、「治療費+1500円前後」
が目安になると考えていいと思います。
医科の在宅医療
医科の在宅医療も、
保険の適用がありますが、
往来費などが加算される場合があります。
医科の在宅医療の料金は、
以下のように構成されます。
「訪問診療費」
→医師や看護師が自宅や
施設などに訪問して行う診療の基本料金です。
「治療費」
→検査や処置を行った際に
発生する料金です。
(例)
採血検査は一回あたり
300円から800円、
点滴は一回あたり
600円から1,000円です。
「居宅療養管理指導費」
→医師や看護師が訪問し、
ケアマネージャーが
ケアプランを作成するために
必要な情報を提供し、
指導、助言を行った際にかかる料金です。
医科の在宅医療でかかる料金は、
治療内容や保険の種類や
自己負担割合などによって変わりますが、
ざっくり言うと、「治療費+1000円前後」
が目安になると考えていいと思います。
◯「訪問歯科」と「医科の在宅医療」の共通点
◆対象となる方
どちらも、
通院が困難な患者さんに対して、
自宅や施設などに医療従事者が
訪問して行う医療サービスです。
患者さんの生活環境や
ニーズに応じて、
より身近で柔軟な医療を
提供することを目的としています。
◆費用
どちらも、
保険の適用がありますが、
訪問料金などが加算される場合があります。
◆密な連携
どちらも、
患者さんの同意を得て行われる
医療サービスです。
患者さんの全身状態を
把握するために、
かかりつけの医師や
入院時の主治医などと
外来診療以上に密な連携が求められます。
訪問歯科や医科の在宅医療では、
様々なリスクや合併症が発生する
可能性があるためです。
◆目標
どちらも、体の治療、
機能の維持・管理を行うことで、
QOLの向上に寄与することができます。
◯まとめ
昨今の在宅での
医療ニーズの増加は、
よく報道されています。
高齢化が進んでいることが
背景にあります。
そのため在宅での医療への
支援制度の充実が更に充実してきています。