logo

blogブログ

2024.2.8 保険診療と自費診療ってどう違うの?

歯医者に通院するとき、まず始めに受付で保険証を提出し、健康保険の適応範囲内で治療することが一般的ですが、保険適応外の自費診療を勧められる場合もあります。

保険診療と自費診療の主な違いは、費用の面だと思うかもしれません。保険診療は一般的に保険によってカバーされた範囲内で行われ、費用の負担が軽減されます。一方、自費治療は患者が全額を負担する必要があり、保険の給付を受けられません。

また、治療内容や保障に関しても保険診療と自費診療で異なります。

今回は保険診療と自費診療の違いについてお話していきます。

目次

◯保険診療とは
 ◆保険診療のメリット
 ◆保険診療のデメリット
◯自費診療とは
 ◆自費診療のメリット
 ◆自費診療のデメリット
◯保険診療と自費診療を迷う場合は
 ◆保険診療がおすすめな人
 ◆自費診療がおすすめな人

◯まとめ

◯保険診療とは

保険診療は、健康保険に基づいて歯科診療を受けることを指します。

日本の健康保険は、国民皆保険制度として知られています。

これは、国民が病気や怪我に対して必要な医療を受けられるようにするための制度です。

健康保険により、患者が診療を受ける際の費用の一部または全部が補償されます。これにより、国民全体が必要な医療を受けやすくし、医療費の負担を軽減することが期待されます。

歯科治療においても、患者は健康保険に基づいて歯科治療を受けることができます。

◆保険診療のメリット

保険診療を受けるメリットは以下のものがあります

▶︎保険診療のメリット①:医療費の負担軽減

保険診療では、医療費の一部が健康保険でカバーされるため、費用の負担が軽減されます。

保険治療の費用は全国一律ですので、どこの歯科医院で治療を受けても費用は同じ金額となります。

▶︎保険診療のメリット②:標準的な治療を受けることができる

保険が認められる診療は、国で定められた基本的で最低限のものです。私たちは最低限必要な医療を手頃な価格で受けることができます。

▶︎保険診療のメリット③:継続的なケア

保険診療には定期的なケアも含まれています。これにより、早期発見や疾患の管理ができます。

◆保険診療のデメリット

保険診療のデメリットは以下のものがあります。

▶︎保険診療のデメリット①:診療が制限される

保険診療では、治療方法や治療に使える材料等のルールが国で定められているため、ルールにそぐわない治療方法や、手順、材料を用いることができません。

一般的で基本的な治療はその範囲で対応できますが、特殊な例や難しい例の場合、その治療法が最善と言えない場合があります。

保険治療は、痛みを取り、噛めるようにするための必要最低限の治療に限られます。

▶︎保険診療のデメリット②:診療を受ける場所が制限される

保険診療は、厚生労働大臣が定める施設基準に適合している保険医療機関で、保険医からしか受けることができません。

▶︎保険診療のデメリット③:疾病がないと保険診療の対象とならない

例えば、歯のクリーニングは「歯周病」等の病名がつかないと保険給付の対象になりません。

治療するための疾病がないのに保険診療を受けることはできません。そのため、痛みなく食事のできる状態であればそれ以上保険治療の範囲内で希望を叶えることはできないかもしれません。

◯自費診療とは

自費診療とは、治療費の7割を国が負担してくれる保険診療とは異なり、10割自己負担で行う治療のことです。

保険適応の治療でも、保険証を忘れると10割負担となりますが、決して自費診療の値段設定が「高い」というわけではなく、負担が多いためそのように見える場合があります。

自費診療は保険治療と違い、国に決められたルールがないため、主治医の考える方法で治療を受けることができます。

◆自費診療のメリット

自費診療のメリットは以下のものがあります。

▶︎自費診療のメリット①:オーダーメイドの説明・治療を受けることができる

一般的で基本的な治療である保険診療に対し、自費診療は主治医の考える個々に合わせた最善の方法を選択することができます。

また、その診断や説明をすることに費用がかかる場合もあり、治療に関して丁寧に、徹底的に説明を受けることが可能になります。

▶︎自費診療のメリット②:保険適応でない材料を使用できる

保険診療を行うには保険診療に認められた材料を使用しなければなりませんが、自費診療では使う材料もそのルールに縛られません。

材料の選択肢が増えることで、より最善な材料を選ぶことができます。

▶︎自費診療のメリット③:最先端の機材を使用することができる

保険点数は、各種医療行為や診療に対して国で一定の点数が設定され、それに基づいて医療機関に支払われる報酬が計算されます。

そのため、どのような機材を使ってもやることが同じであれば、安価な機材が選択されている場合もあります。より最先端で高品質の機材を使用するために自費診療の値段が設定されている場合があります。

▶︎自費診療のメリット④:審美的・機能的な口腔内を追及することができる

保険治療は、痛みを取り、噛めるようにするための必要最低限の治療に限られます。自分の希望の見た目を追い求めたり、歯を長持ちさせるための治療法を選択したいときには保険診療が適応されない場合があります。

◆自費診療のデメリット

自費診療のデメリットは以下があります。

▶︎自費診療のデメリット①:費用の補助が受けられない

健康保険が適用されないため、治療や検査にかかる費用を全額自己負担する必要があります。一定の条件を満たせば医療費控除の対象になります。

▶︎自費診療のデメリット②:自費診療を扱う医院に出会えない可能性がある

専門的な自費診療を受ける場合、特別な訓練を受けた専門医を探す必要があるかもしれません。場所によってはそのような歯科医師が見つからず、自費診療を受けたくても受けられない場合があります。

▶︎自費診療のデメリット③:一定の質を保障しない場合がある

自費診療の保障や信頼性の条件は各歯科医師に委ねられ、同じことをしても歯科医院ごとに費用や保障に違いがあります。

◯保険診療と自費診療を迷う場合は

保険診療と自費診療の違いをお話ししましたが、まだ自分にはどちらがいいか迷うかもしれません。

どんな方にどちらがおすすめかお話していきます。

◆保険診療がおすすめな人

保険診療がおすすめな方は以下の方です。

・とにかく安く済ませてほしい

・国に認められた一定の安心感がほしい

・見た目はあまり気にしない

◆自費診療がおすすめな人

自費診療がおすすめな方は以下の方です。

・費用がかかってもいいので自分に合った治療が受けたい

・保険診療の範囲内では納得できないことがある

・見た目や機能性を追求したい

・担当医が信頼できる

◯まとめ

保険診療と自費診療はどちらもメリットデメリットがあります。

状態によっては保険診療が良いとも自費診療が良いとも一概に言えません。

疑問点は担当医とよく相談し、ご自身の納得した治療法で治療を受けましょう。