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2023.4.17 妊娠中の歯科治療でのQ&Aにお答えします!!

こんにちは

女性の方は、妊娠すると身体にさまざまな変化が生じます。

歯やお口も同様です。

ところが、妊娠中は妊娠という身体の変化によって、歯科治療に注意が必要になります。

妊娠中はどのような変化が生じ、歯科治療にどのような影響が現れるのでしょうか。

今回は、妊娠による歯やお口の変化と妊娠中の歯科治療についてお話しします。

◯妊娠中に起こりやすい歯やお口のトラブルの原因

妊娠中に生じる歯やお口のトラブルの原因は以下のようなものが挙げられます。

◆ホルモンバランスの変化

妊娠中は、ホルモンのバランスも変化します。

特に、エストロゲンやプロゲストロンなどの女性ホルモンが増えます。

これらの女性ホルモンが増えると、歯肉内部の毛細血管が広がったり、増えたりします。

このため、歯肉が腫れやすくなります。

◆つわり

つわりは、妊娠にともなって生じる食欲不振や吐き気、嘔吐などの症状の総称です。

妊娠2ヶ月ごろから生じ、妊娠4ヶ月目ごろに消えます。

つわりが生じると、歯磨きがしにくくなる上、食事の時間も不規則になります。

◆食事の好みの変化

妊娠中は、食べ物の好みにも変化が見られます。

甘いものや酸っぱいものを好むようになる方もいらっしゃいます。

甘いものが好きになると虫歯のリスクが高まりますし、酸っぱいものを食べすぎると歯が溶かされやすくなります。

◯妊娠中に起こりやすいお口のトラブル

妊娠中には、そうでないときと違い、歯やお口にさまざまなトラブルが生じます。

◆妊娠性歯肉炎

歯肉炎は歯周病の一種で、歯の周囲の歯肉だけが腫れる病気です。

歯肉の腫れの他、歯肉からの出血も起こります。

妊娠にともなって起こる歯肉炎が、妊娠性歯肉炎です。

妊娠性歯肉炎は、初回妊娠のときによく認められ、分娩後に回復します。

なお、妊娠前から歯肉炎がある場合は、妊娠中、歯肉の腫れや出血などがより悪化します。

妊娠性歯肉炎に対しては、ブラッシングをしっかり行うことで改善を図ります。

◆妊娠性エプーリス

エプーリスは、肉芽腫ともよばれる歯肉のドーム状の腫れです。

化膿した腫れではないので、ぶよっとした腫れではありません。

妊娠性エプーリスは、妊娠中に生じる歯肉のエプーリスです。

妊娠3ヶ月目ごろから発症し、その頻度は1%です。

エプーリス内部は毛細血管が多いので、出血しやすい傾向があいrます。

妊娠性エプーリスは少しずつ大きくなり、妊娠後期に大きさが最大になります。

出産後に自然に消えたり、小さくなっていったりします。

妊娠性エプーリスの治療の第一選択は、歯肉炎と同じくブラッシングです。

◆虫歯

虫歯の原因は、プラークの中のストレプトコッカス・ミュータンスなどの細菌です。

妊娠中はうわりの影響で歯磨きが難しくなります。

このため、妊娠中は虫歯のリスクが高まります。

◯妊娠の時期と歯科治療のタイミング

妊娠期間は、初期・中期・後期の3期に分けられます。

◆初期

妊娠初期は妊娠1~5ヶ月ごろです。

妊娠初期は、応急的な処置のみ行い、妊娠中期になるのを待ちます。

◆中期

妊娠中期は妊娠5~8ヶ月ごろです。

妊娠中期は、必要な場合は通常の歯科治療が受けられます。

妊娠中期のうちに歯科治療を終わらせ、妊娠後期にずれ込まないようにすることが大切です。

◆後期

妊娠後期は妊娠8ヶ月以降です。

妊娠後期は、応急的な処置だけ行います。

そして、出産後6~8週目以降に歯科治療を再開します。

◆全期間を通して

妊娠の全期間を通して行いたいのが、歯やお口を清潔に保つことです。

歯やお口の中を清潔に保つことは、歯肉炎を防ぐために大切です。

◯妊娠中の歯科治療でのQ&A

妊娠中の歯科治療でよく受ける質問をQ&Aでご紹介します。

◆Q:レントゲン写真を撮影しても大丈夫ですか?

A:歯だけを写すデンタルエックス線写真なら大丈夫です。

レントゲン写真は、妊娠中でないときも、必要なときに限って最小限で撮影するものです。

防護エプロンを着用し、お口に向かって撮影すれば、お腹にはエックス線は届きませんので、お腹の赤ちゃんには問題ありません。

◆Q:麻酔の注射は大丈夫ですか?

A:歯科治療で使う麻酔は、普通に使う量であれば胎盤を通過することがないので、お腹の赤ちゃんにも影響することはありません。

歯科治療で使う麻酔薬には、麻酔薬のほか血管を収縮させるエピネフリンという成分も入っています。

エピネフリンは血圧上昇の原因になりますが、痛みを感じたときに体内で作り出されるエピネフリンの方が多いので、麻酔の量は心配ありません。

◆Q:歯を抜いても大丈夫ですか?

A:妊娠期間中は、原則的に抜歯はしません。

ただし、炎症を繰り返す場合は、やむを得ないので例外として抜歯します。

あえて抜歯する場合は妊娠中期に行います。

◆Q:親知らずが腫れて辛いのですがどうすればいいですか?

A:親知らずの腫れはまず抗菌薬の薬で症状の緩和を図ります。

必要に応じて、切開して膿を出します。

そして、出産後に原因の親知らずを抜歯します。

◯まとめ

今回は、妊娠中の歯科治療についてお話ししました。

妊娠中は、ホルモンバランスの変化やつわりなどの影響により、歯肉炎や虫歯のリスクが高まります。

ところが、妊娠中の歯科治療は応急処置が原則で、仮に歯科治療するなら妊娠中期に限られます。

このため、妊娠中は、初期から後期まで全期間を通して歯磨きをしっかり行いお口の中の衛生環境をきれいに保つようにしてください。

当院は、妊娠中の方の予防処置を含め、歯科治療にも対応しています。

妊娠中の方で、歯やお口のトラブルでお悩みの方は、当院で一度ご相談ください。