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2024.3.31 生まれつき歯が足りない?永久歯の先天性欠如とは

生まれつき大人の歯が足りない人がいるのをご存じですか?
実は、そのような人はあまり珍しくはありません。
自分の歯や子どもの歯が生まれつきないと知ると、歯がなくて大丈夫か、どのように歯をいれたらいいか不安に思うこともあるかもしれません。
今日は生まれつき大人の歯が足りない「永久歯の先天性欠如」についてお話します。

目次

◯永久歯の本数
◯永久歯の生え変わる時期
◯歯の先天性欠如とは
 ◆ー先天性欠如歯の原因
 ◆先天性欠如歯の起こる割合
 ◆先天性欠如しやすい歯の種類とは
◯先天性欠如歯の治療
 ◆人工の歯を入れる
 ◆自分の歯を移植する
 ◆矯正治療 
 ◆乳歯を使う
 ◆そのままにする 
◯まとめ

永久歯の本数

まずは通常、成人の歯は何本あるでしょうか。
大人の歯である永久歯の本数は全部で32本です。この32本の永久歯の種類は以下のものがあります。

①切歯と呼ばれる平たい前歯が8本(上下各4本)
②犬歯や糸切り歯と呼ばれる尖った歯が4本(上下各2本)
③小臼歯と呼ばれる犬歯の後ろにある小さな奥歯が8本(上下各4本)
④大臼歯と呼ばれる奥歯が8本(上下各4本)
⑤親知らずと呼ばれる奥歯が4本(上下各2本)

以上の32本が成人の歯の本数です。

永久歯の生え変わる時期

通常、生後5〜6か月頃から子どもの歯である「乳歯」が生え始め、2歳半頃には20本の乳歯が生えそろいます。永久歯が先天性に欠如している場合、乳歯も欠如している場合があります。

生え変わりは、6歳から12歳頃の間に行われます。
まず初めに一番後ろに永久歯の奥歯が新しく生え、前歯が乳歯から永久歯に交換します。
12歳から14歳頃には全ての乳歯が永久歯に交換し、6歳頃に生えた奥歯のさらに後ろにもう一つ奥歯が生え、28本になります。
その後、4本の親知らずは20歳前後に生えてきますが、生え方により個人差があります。

永久歯の先天性欠如とは

永久歯の先天性欠如とは、生まれつき永久歯が足りない状態を指します。
「先天性」とは「生まれつき」、「欠如」とは「ない」という意味です。
お口の中全体のレントゲン写真が撮れるようになる7歳くらいに撮影して永久歯が足りないことに気が付いたり、生え変わりがうまくいかないことで気が付くことが多いです。

◆永久歯の先天性欠如の原因

永久歯の先天性欠如は様々な要因が絡み合って起こります。一概に原因が決まっているわけではないので、予防することも何かのせいにすることもできません。

▶︎遺伝的要因

永久歯の先天性欠如は、遺伝によって引き起こされることがあります。親に歯の先天性欠如がある場合、その子どもの歯も先天性欠如となる可能性が高まります。

▶︎環境的要因

特定の環境要因や外傷によっても歯の先天性欠如が引き起こされる可能性があります。妊娠中に母親が薬を飲んだり、放射線にさらされたりすることで胎児の歯がうまく作られないことがあります。

▶︎胎児期の発達異常

胎児期の発達の異常や障害が、歯を作る際に影響を与えることがあります。また、ダウン症など全身の疾患や症候群と関連して発生する場合もあります。

◆永久歯の先天性欠如の起こる割合

先天性欠如歯の割合は、地域や人種等によって異なりますが、一般的に割合は、約1%から10%の間で発生します。10人に1人の割合で起こると思うと、それほど珍しいものでもありません。

◆先天性欠如しやすい歯の種類とは

生まれつき作られないことがある歯の種類は、ある程度決まっています。
同じ種類の歯のうちで、後ろに生えている歯ほど作られないことが多いのです。
例えば、平たい前歯である切歯は真ん中にある中切歯よりも、奥隣りにある側切歯のほうが欠如しやすいです。
また、小臼歯のうち前にある第一小臼歯よりも奥にある第二小臼歯のほうが欠損しやすくなります。
同様に、大臼歯のうち第一大臼歯よりも第二大臼歯が、さらに第三大臼歯(親知らず)の方が欠如しやすいと言えます。
犬歯は1種類しかありませんが、犬歯も欠如することがあります。

下の歯の第二小臼歯や、側切歯は先天性欠如しやすい歯として知られています。

先天性欠如歯の治療

先天性欠如歯の治療は、個々により異なりますが、一般的には以下のようなものがあります。

◆人工の歯を入れる

欠如している歯の代わりになるよう、インプラント、ブリッジ、入れ歯など、歯を失った時と同様に人工の歯を入れることが勧められる場合があります。

◆自分の歯を移植する

口の中に余分な親知らずなど、噛みあって機能していない歯があればその歯を抜き、歯のない部分に移植することができる場合があります。

◆矯正治療

歯全体を移動させ、あいているスペースをとじてしまうこともあります。
もともと顎が小さい場合、通常であれば抜歯して歯を矯正治療で並べますが、歯がもともとない場合、抜歯をせずにあいたスペースを利用して歯を動かして並べることができます。
生まれつきない歯が6本以上の場合、矯正治療も保険適応となります。

◆乳歯を使う

乳歯の下に大人の歯がないと、乳歯の根が溶けずにそのまま大人の歯として使える場合もありますが、乳歯と永久歯は大きさが違うため、かみ合わせに不調和を起こすことがあります。
また、乳歯の根は短いため自然と抜けてしまう場合が多いです。

◆そのままにする

親知らずなど、かみ合わせに参加する必要のない歯が欠如している場合はそのままにすることもあります。

まとめ

歯が生まれつき足りないことを知ったときには、驚きやショックを感じるかもしれません。
永久歯の先天性欠如は、外見やお口の機能に影響を与えることがあります。
そのため、個々の状況に応じて適切なサポートや治療を受けることが重要です。歯医者で相談し、適切な対処方法や治療法を見つけましょう。